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五感と UI

最近、企画の仕事をしていてよくあるのが従来の携帯電話のコンテンツを iPhone や Android などスマートフォン向けアプリケーションへ移植したい、というご相談です。その際に気をつけるべきポイントを、特に人間の五感に関連付けてご紹介します。

端末操作 UI のデザインで重視しなければならない感覚は、五感のうち [視覚]、[聴覚]、[触覚] になります。中でも携帯電話の UI をスマートフォン(タッチスクリーン操作)へ最適化する際に一番考慮しないといけない感覚が [触覚] です。

携帯電話は端末のボタン操作なので、指がボタンに当たっている感触、プッシュの感触が明確に伝わりますが、スマートフォン操作の場合はタッチスクリーンが平面なので [触れている] という感覚しかありません。

また、携帯電話向けサイトやアプリケーションの操作はキーボタンで行うため、どこを選択できるのか(テキスト、画像など、どれがリンクボタンになっているのか)がわかりやすく、細かい操作も簡単におこなえます。

しかし、スマートフォンの場合は、どれがボタンになっているかは見た目で判断するしかなく、ボタンも指で選択するため、サイズの小さいボタンは押しにくく、ボタンとボタンの間に十分なスペースがないと誤作動の原因となります。

そのため、下記のようなスマートフォン向けの UI デザイン対応が必要になります。

  • ボタンの UI は見た目で、明確に「押せる」ことがわかるデザインにする
  • ボタン要素は指で押せるサイズで作成し、要素間のマージン(スペース)を十分に空ける
  • タップオーバーでボタンの配色を変える、音響効果を入れるなど「タップした」ことがわかるようにする

要は比較的弱い [触覚] に関わる操作を、できる限り [視覚] や [聴覚] で補う、というところでしょうか。

これ以外にも細かいことを上げるときりがありませんが、それぞれの端末の特性を考慮した上で、できるだけ使いやすいアプリケーションの開発を心がけたいですね。

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