こんにちは、坪内です。
先日、新たにスマートフォンアプリ向けにUI/UXリサーチ・デザイン事業を始めますよ、というプレスリリースを配信させていただきました。日経産業新聞さんや Cnet さんにも記事を載せていただきました。
企業のスマートフォンアプリ開発におけるUI/UX面の課題や問題点を抽出し、改善していくという言わばスマートフォンアプリのデザイン・コンサルティングのような事業です。この事業では、ユーザビリティテストやグループインタビュー、ビジネスコンテキスト調査、その他ありとあらゆるリサーチ手法を駆使しながら、徹底したユーザー視点で、ユーザーの満足をデザインするサポートを行います。
UI/UXリサーチ・デザイン事業は、 Sleipnir Mobile の開発運用やスマートフォンアプリの共同開発事業の経験で得たノウハウを余すことなく取り入れた、専門的なリサーチ・デザインサービスです。その中でも、一際重要な「リサーチ」について、本日は簡単にご紹介させていただきたいと思います。
※デザインという言葉がたくさん出てきますが、「設計も含めた広義のデザイン」ということで使っていますので、ご了承ください。
精度の低いデザインには主観がつきもの
多くの Web サイトやアプリ開発の現場で、課題として挙げられるのが、ユーザーのニーズや要望、アクセス解析などのリサーチデータをどうデザイン(設計)に落とし込むかということです。
いろいろな企業さんを回らせていただいていますが、このプロセスが確立されている企業は本当にごくわずかだと感じます。かなり綿密にリサーチデータを取得し、多角的に分析しているにもかかわらず、結局デザイナーの経験や感性に頼ったデザインが上がってきてしまうようです。
意志決定者はそれを見て判断せざるをないので、結局、直感で良さそうだと思うほうを選択します。プロセスには一貫して、主観が入り込む余地が多く、最終的には決して精度が高いとはいえないデザインが出来上がってしまいます。
でも正直、デザイナーさんも「シニア向けデザインで!」って言われても困っちゃいますよね?
日々、そういう会話を繰り返している企業さん。リサーチのプロセスに問題があるかもしれません。
デザインとはユーザーの行動を形にしていく作業のこと
誰に対してデザインするのか、とか、ユーザーの視点に立ったデザインを、とか開発現場ではそういった声が上がることが多いと思いますが、そのユーザーってどういう人なのかというところまで定義されていますか?
精度の高いデザイン/意思決定をするためには、誰に対してか、というマーケティング上のセグメントではなく、どういう行動特性・変数を持った人に提供するのかということを明らかにする必要があります。
それをサポートするのが「ユーザーモデル」です。多くの企業ではこのユーザーモデルの構築をおろそかにしがちです。
「モデル」という言葉には「雛形」などの意味があり、その意味の通り、様々なアンケートや調査した客観的なデータから雛形を作る作業がこのモデル化に当たります。ユーザーをいくつかのセグメントに分けて、満足を提供したい対象となるユーザー像(ペルソナ)を作り上げることで、どのような行動特性・変数を持った人に対してデザインすればいいのかを明確にします。
行動特性が明確になれば、その行動を初めてデザインという形に落とすことができるようになります。それが、精度の高い意思決定につながるのです。
つまり、デザインとはユーザーの行動を形にしていく作業のことである、と言えます。
5B11_Papaer Prototyping for User Interface-02 / kilokon.tw
ペルソナは意思決定のためのデザインツールである
さて、ポータルサイトなど広く一般向けのサービスの場合、ペルソナを作るというのはどうも意味がないと感じられている方も多いようですが、このペルソナというのは、マーケティング上のセグメントではなく、デザインの意思決定をするためのデザインツールという役割を果たすものです。
ペルソナを作らなければ、ハッキリ言ってユーザー視点でのデザインはできません。なぜなら、広く一般という人はいないからです。広く一般に、という場合でも、デザインの意思決定のためにペルソナを作る必要があります。
そして、ペルソナから、行動シナリオというものを作成しますが、これは、ペルソナの行動特性や意志をストーリーにしたものです。ストーリー仕立てにすることで、デザインチーム、開発チームの誰もが同じ文脈で、同じペルソナを捉えることができるようになります。
個人の開発者やデザイナーさんなど、まずは「俺がユーザー」という場合も多いと思います。そんなときは、俺という人がどういう人なのかというのを定義してみてください。ここでも重要なのは、年齢や性別、社会的地位なんかよりも、どういう行動を普段とるのか、どういう能動的な傾向があるのかといった行動特性を定義すること。
例えば、ニュースアプリを作るとして、ニュースを見るときはどういうシチュエーションで見るか、どうやって探すか、ニュースを見たあとどうするか、どういうニュースを見るか、などです。「俺」の行動特性をひたすら定義してみると、どういうデザインにすべきか、さらにどういう機能やコンテンツを実装すべきかおのずと浮かび上がってきます。
ペルソナを作るためには、リサーチデータの収集から、分析、モデル化というプロセスを踏みますが、本格的にやろうと思うとかなり専門的になります。うまく、リサーチデータをデザインに活用できていない、そんな企業様がいらっしゃったら是非フェンリルにお声掛けください。
Product to Persona / andybardill
スマートフォンアプリのUI/UXにお困りなら
このUI/UXリサーチ・デザイン事業では、本日ご紹介させていただいたリサーチフェーズ以外のどのフェーズにおいてもサービスを提供することができます。特に、以下のようなことでお悩みの企業様は今すぐにでもお問い合わせください。我々がお手伝いをさせていただきます。
例えば、
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