こんにちは、エンジニア/スクラムマスターの中村です。
前回は「見える化」についてお話しました。
今回はアナログなタスクマネジメントツール「タスクボード」のお話です。
デジタル派?アナログ派?
「タスクマネジメントツールの種類」の切り口としてアナログとデジタルがあります。
アナログツールでよく知られているのは「タスクボード」です。
タスクボードの基本形はTodo(作業予定)、Doing(作業中)、Done(作業完了)の3つのレーンに分かれているものです。
「Todo」には1枚の付箋に1つのタスクを書いて貼っていきます。そして付箋に書かれているタスクに着手すれば「Doing」へ、タスクが終われば「Done」に移動します。
(タスクボードの使い方、考え方、工夫する点などを書き出すとかなりのボリュームになるので別の機会に書きたいと思います)
デジタルなタスクマネジメントツールとしてはBacklogやRedmineなど日本のユーザーに比較的使われているツールから、TrelloやPivotal Trackerなどアジャイルな開発で使われることが多いツールまで色々あります(私の一押しはTrelloです)。
アナログ、デジタル双方の良さがあります。私はタスクマネジメントツールを使いたい理由、解決したい課題を聞いた上で特段の理由(チームのロケーションが離れている場合など)がなければ、まずはアナログなタスクボードを使うことをオススメすることが多いです。
アナログの主な特徴は以下の3つだと考えています。
- 1:すぐに始める、止めることができる
- 2:そのものがリアルに自分達や周囲に見える
- 3:実際に手を動かすことになる
1:すぐに始める、止めることができる
タスクボードはホワイトボード、付箋紙、ペンといったオフィスにある、それほど高くないアイテムがあれば始めることができます。
タスクボードはホワイトボードだったり消せる紙を壁に貼り付けて使っています。壁がない場合には段ボールの板と模造紙をくっつけて持ち運びできるタスクボードを作ることもあります。
何らかの理由で止める場合も、アナログなツールだとすぐに剥がして、片付ければ元の状態になります。
最近ではクラウドサービスによってすぐ使えることも多いですが、組織上の手続きなどが必要な場合もあり「今日言ってすぐに使える」ことは少し難しいこともあります。
2:タスクの状況そのものがリアルに自分達や周囲に見える
タスクボードや付箋などの貼り物は、常にそこにあります。
ファイルサーバーの階層深くに眠っているものでもなく、キングファイルに閉じられているわけでもありません。またブラウザでアクセスする必要もありません。
常に自分達だけでなく、周囲の関係者にも見えています。
この「常にみんなに見えている」状態は、情報共有や他者への興味を引き起こしやすくなります。
チーム外の人もタスクボードを眺め、時にはその付箋に書かれたタスクを見て手助けしてくれたりすることもありました。また、タスクボードが(動きが少なかったりして)機能していないことも分かるのである程度の緊張感もあります。(ですので、タスクボードを朝会の時以外は見えないように仕舞っていることのないように……)
3:実際に手を動かすことになる
これが1番の利点だと考えています。
「自分の手で動かすことが、どれほど大事なものなんだ?」という感じるかもしれません。
しかし、実際に自分の手でタスクを付箋に書いてTodoに貼って、着手する際にDoingに移動して、終わればDoneに持っていく……という一連の行為をやってみると思っているより達成感があります。またふりかえりなどで、Doneにあるたくさんの付箋を眺めることでも、その達成感を感じることもあります。
それらは小さいことかもしれませんが、メンバーやチームにとっての成功体験となり、チームのレベルを上げることにもつながります。
最後に
タスクボードはシンプルなツールですが、チームによってレーンの数が変化したりして1つとして同じものはなく、自分達の変化の軌跡と感じることもあります。
まずは2週間ほどのタスクをチームで書き出してやってみてはいかがでしょうか?
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