こんにちは。アプリケーション共同開発部の小泉です。
ついに Fenrir Advent Calendar 2016 最終日となりました。
本日は12月25日。
そう…弥勒菩薩の日です。
仏像の話をします。
私は奈良出身で幼少の頃からお寺や仏像に親しんできたとこもあり、フェンリル内では誰よりも仏像に詳しいと自負しております。
そんな、仏像大好き小泉さんの今年グッときた仏像は、
「千手○○観音」です。(○○については最後までお楽しみ)
そもそも千手観音とは?
「千手観音」は、仏像ファンでなくても一度くらいは耳にしたことがあるかと思います。 とてもメジャーな仏像ですね。
文字通り、千の手を持つ仏様ですが、その手はどのような衆生(人間だけではなく生きとし生けるものの全て)を、余すことなく救うという意味が込められています。
とてもありがたいお姿ですね。
ただ、彫刻では、42 本の手を持ち、さらに 11 面の顔を持つ、十一面四十二臂とすることが一般的です。
これは、1本の手に 25 の救いがあるとされるため、40 × 25 = 1000 で千手を表しているのです。
その 40 本の手には、錫杖、数珠、宝印、宝経、宝剣、宝弓、宝珠、化仏など、様々な仏具や仏器を持ちます。残り2本の手は合掌印を結びます。
(奈良の唐招提寺や大阪の葛井寺には、実際に 1000 本の手を持つ千手観音がいらっしゃいます。)
救いを求める一切の衆生も取り逃がさないよう、十一面の顔は360度を見回しているのですが、千手観音の手の掌には目が描かれており、十一面でも捉えきれない衆生も見つけるという、意気込みを感じることができます。
全く隙がないですね。
ガンダムで例えるとフルアーマユニコーンくらい隙が無いです。
掌に目が描かれていることから、千手観音の正式名称は「千手千眼観音」と言います。
では冒頭の○○の正解は「千眼」なのか….?
違います。
千手千眼観音は、千手観音の正確な呼び方なだけです。
千手観音唯一の弱点
もはや最強に思える千手千眼観音ですが、 ただ一点、隙というか、弱点があるんです。
あの千手観音の隙など、いったいどこに…? と思われるかもしれませんが、
それは、「足」です。
そう、手が千本もあるのに、足は 2 本なんですよね。
普通に考えて、バランス悪い。
ローキック一発でも食らったら倒れてしまいそうです。
そんな弱点を克服する千手観音像を発見したことが、 今年のグッときたポイントです。
それではご紹介いたしましょう。
2016 年グッときた仏像。 千手千足観音です!
...勝てる気がしねぇ..
どうですか、このインパクト!
顔は一面ですが、憤怒相。
手足がそれぞれ 40 本。
全く隙のないこのお姿を目の当たりにすると、
もう逆らうこと自体が馬鹿げてきて、仏の教えに従うしかありません。
この千手千足観音は、 滋賀県の湖北地方「正妙寺」にいらっしゃいます。
常に公開されているわけではなく、 村の管理人の方に拝観の連絡をすれば、お堂を開けていただけます。
滋賀県へお立ち寄りの際は、ぜひ訪ねてみてください。
ちなみにこの画像は、弊社の凄腕デザイナーに描いてもらいました!
それではみなさま、良いお年をお迎えください。
合掌
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