こんにちは。ウェブ共同開発部の柴田です。
先日 2017 年 5 月 30 日(火)~ 2017 年 6 月 2 日(金)の 4 日間にわたり東京・品川にて「AWS Summit Tokyo 2017」が開催され、私も 5 月 31 日 〜 6 月 2 日 の 3 日間参加してきました。
AWS Summit は世界中をサーキットして行われる、 AWS のクラウドサービスに関する様々な事例、最新技術、活用方法を知ることができるクラウドカンファレンスです。 その中でも 4 日間行われた AWS Summit Tokyo 2017 は世界最大規模とのことです。
今回は私が 3 日間 AWS 漬けになりながら、感じたこと考えたことをお伝えしたいと思います。
AWS (クラウド) の普及
基調講演で今回のサミットには 2 万人のユーザが事前登録をしていると、発表があり AWS への注目度の高さがうかがえました。 仕事柄クラウドの利用は当たり前なのですが、ユーザ企業によるセッションが多数あり、特にエンタープライズ企業と呼ばれるような一度は聞いたことがある企業の発表がいくつもあった上に、ただ AWS を使いましたではなくクラウドらしい設計や利用をされている点にクラウドの普及と、クラウドという選択肢が当たり前になっていると実感しました。
基調講演のゲストスピーカーをみても幅広い企業での利用が見て取れると思います。
- 株式会社三菱東京UFJ銀行
- 株式会社レコチョク
- セイコーエプソン株式会社
- Sansan株式会社
- 東日本電信電話株式会社
- ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社
- グリー株式会社
クラウドでの設計の考え方
「AWS Well-Architected フレームワークによるクラウドベストプラクティス」というセッションで 「障害を未然に防止しようとするのではなく、障害を自動で検知し障害が自動で対処される仕組みを設計する」という考え方が紹介されたのですが、 いくつかのセッションに共通してこの設計思想が実践されていると感じました。
セッションのタイトルにある「AWS Well-Architected フレームワーク」は クラウドの設計における考え方やベストプラクティスをまとめた資料で AWS の 10 年以上の経験を投入し作成され、また継続的に更新されています。AWS Well-Architected フレームワークは、ベストプラクティスがまとめられているだけでなく、質問項目があり質問にそって自問することでシステムをレビューすることができるという特徴があります。 そのため、AWS の各サービスについては分かったが、どのように設計をすれば良いのかが分からないといった方や、設計したがこれで良いのか不安といった方にぴったりのドキュメントです。 (英語資料なので、正直日本語版が欲しい)
Serverless
Serverless というワードは、個人的には 2016 年頃からよく聞くようになったと思っているのですが、 今回サミットに参加して AWS の Serverless に関するサービスの充実や Serverless Evolution Day として 1日 Serverless に関するセッションが行われるなど、クラウドという選択肢と同様に当たり前の選択肢になっていると感じました。
AWS のサービスの充実でいえば、新しく紹介された X-Rayというサービスがあります。 X-Ray は、アプリケーション全体で転送されるユーザーリクエストをトレースして表示することが可能で、 分散アプリケーションの分析やデバッグが可能です。
Serverless なアプリケーションでは、複数のサービスを組み合わせていたり、非同期で実行されていたりと、 デバッグが大変なイメージがありますが、X-Ray を使えばリクエストとレスポンスを記録し、X-Ray の画面で フィルタリングしながら見ることができ、デバッグが容易になるのではと考えます。
その他
AWS Summit Tokyo では、各セッションの他に 「AWS 認定者向けパーティー」や「Dev Day Night Powered by Intel」、「JAWS-UG Night in AWS Summit Tokyo 2017」といった ユーザ同士の交流の機会が用意されています。
私も「AWS 認定者向けパーティー」と「JAWS-UG Night in AWS Summit Tokyo 2017」にでたのですが、シャイで人見知りのため、 あまり多くの方と交流ができておらず、ちょっと後悔しています。
最後に
AWS Summit tokyo 2017 の セッション資料と動画が https://aws.amazon.com/jp/summit2017-report/ で公開されています。 AWS Summit tokyo 2017 に参加したくても参加できなかった人や、参加したけれども行けなかったセッションのある方はぜひ確認されてはどうでしょう。