フェンリル

Developer's Blog

「try! Swift Tokyo 2018」ブースの裏側


フェンリルデザインのナカニシです。

2018年3月1日〜3日、ベルサール新宿グランドで「try! Swift Tokyo 2018」が行われました。プログラミング言語 Swift に関する国際カンファレンスイベントです。

フェンリルは、このイベントにゴールドスポンサーとして協賛。スポンサー特典でブースを出展しました。

このブースで私たちは、ノベルティグッズがもらえる「ガチャガチャ」を実施しました。参加者の皆さまに無料でガチャを回してもらい、Swift にちなんだ独自デザインの缶バッジやTシャツをプレゼントする企画です。

おかげさまで「ガチャガチャ」は好評いただき、一日目の昼過ぎごろ、盛況のうちにノベルティグッズを配布し終えることができました。

この記事では、参加者に喜んでもらう企画づくりに悩んでいるあなたへ。「try! Swift Tokyo 2018」のブース出展を振り返って、私たちが当日までに考えたこと、そして、その過程で得た学びを紹介します。




ブースで達成したいことは?


最初にしたこと。それは目的を明らかにすることです。

何のためにブースを出し、どういった成果を得られたらグッドなのか。目的がブレていると企画の良し悪しを判断できなくなるため、まず最初に関係者同士で、ブースを出展することで達成したいことを明らかにしないといけません。

さて、フェンリルの場合、ブースを出展する目的は次の2つでした。

  1. フェンリルの認知度を向上させて
  2. エンジニアの求人へとつなげる

私たちは無名の会社ですから、フェンリルの認知度を上げることと、優れた人材にフェンリルをアピールすることをとても大事にしています。ブースで実施する企画によって参加者にポジティブな印象を与え、記憶に残してもらいたいと考えました。

しかしフェンリルでは、try! Swift のようなエンジニア向けイベントにブースを出展した経験がほとんどありませんでした。

そこで次に、どのような企画が過去に行われていて、何が喜ばれるのか? 過去に開催された try! Swift と、また同様のイベントの情報を集め、評判が良かったり、話題になったりした企画の傾向を探ることにしました。


印象に残すには「お得感」&「手軽さ」が大事!


調べてみると、写真をふんだんに使ったレポート記事や、イベント参加者のツイートが見つかりました。イベント会場の広さや各社のブースイメージをつかむのに参考になります。特にこちらのブログは大いに参考にしました。

try! Swift 以外のイベントもまとめられていて、エンジニア向けのイベント全体のトーン&マナーを知る貴重な情報源です。

企画の傾向は、自社に関したノベルティグッズを提供するところが大半を占めている様子でした。そしてノベルティグッズは、ステッカーやTシャツなどの残るモノと、お菓子やコーヒーなどの消えるモノとに大別できそうでした。加えて、自社プロダクトを体験してもらう企画。それから、お題に対してアンケートや投票をしてもらう企画もいくつか見かけました。

リアルな声も拾おうと思い、社内のエンジニアにイベントの雰囲気を聞いてみたところ、次のような意見が……。

ポジティブな意見

「グッズや飲食物があれば行ってみる。そして、ほとんどの場合もらってくる」

「会場備え付けのコーヒーは混んでいたり足りなくなったりする。ブースで提供されるのはありがたい」

「ブースで抽選会をしたり、クジを配布したりするのはインパクトがあった」

ネガティブな意見

「自社プロダクトを紹介しているだけだと、一度見たらそれっきり」

「デバイスを操作したりアンケートに答えたりするのは躊躇してしまう」

「飲食物を提供するなら完全加工品限定では。食品衛生法を気にしなくて大丈夫か」

ブースで何かを提供する企画は強そうですね。

何となくですが、キーワードは「お得感」なのかもしれません。それに加えて、やってみたいと参加者の背中を押す「手軽さ」も大事な要素に思えます。反対に、参加者と提供者ともに「面倒くさい」「時間を取る」企画は避けた方が良さそうでした。

先ほどの傾向と照らし合わせると、自社プロダクトを体験してもらうのは手間がかかりますし、アンケートや投票はお得感の演出が難しそうです。これらの案は早々に検討をやめ、ノベルティグッズを提供する企画に絞ることにしました。


イベントならではの配布物を考える


「お得感」と「手軽さ」とが両立する企画が良さそう。

とは言え、まだ漠然としています。具体的にどんなノベルティグッズを用意するか。そしてどうやって配布するのか。

定番のノベルティグッズと言えば、自社ブランドのロゴが入ったステッカーやミネラルウォーターでしょう。フェンリルでもステッカーは作っていますし、展示会や客先でお配りしています。ミネラルウォーターはフェンリルにはないものの、ペットボトルの形状や色にこだわりが表れたものはもらうと印象に強く残ります。

ここで迷ったのは、try! Swift で自社ロゴ入りノベルティグッズを配布することが、私たちにとって本当に良い選択なのかということ。

多くの人が知っている有名ブランドだったり、自分が好きなアーティストのノベルティグッズならともかく、見慣れない会社のロゴが入ったステッカーやミネラルウォーターをもらって喜ぶ人がいるのか……?

もちろんゼロではないでしょう。ですが、もっと喜ばれるものがあるハズ。

イベント参加者は少なくとも、Swift に関心のある人たちです。Swift が参加者をつなぐ共通のテーマですし、フェンリルも Swift を応援しているからスポンサーしているのです。それならば自社に関したモノより、イベントのテーマに沿ったモノを配布するほうが適している気がします。

イベントのテーマに沿った、つまり、Swift にちなんだノベルティグッズです。

これなら避けられることはない。むしろ、好感を持って受け入れてくれる人が多いのではないでしょうか。

目的達成までの道筋として、Swift にちなんだものを配布する。その出来が良ければ、多少なりとも話題になり、フェンリルの認知度も向上するだろう。都合の良い解釈を含みつつも、そう考えると自然な流れになる気がしました。


いくつかの課題をまとめて解決できる装置


ガチャガチャを使った配布方法は、配布物の方向性を考えたときと打って変わって、筋道を立てて導いた答えではありません。

参加者に何かしらの体験をしてもらいたいけれど、時間も手間も取らせないやり方。それでいて、強い印象を残せるもの……。うーんうーんと唸っているうち、ガチャガチャがフッと頭に浮かびました。

ガチャガチャなら「お得感」と「手軽さ」とが両立できます。さらに、次に書いた様々なことを一挙に解決できるアイデアだと思いました。

  • ガチャマシンは参加者の目を引く。真っ赤な筐体は存在感があり、回してみると独特の回転音が響く。ガチャガチャの回し方を知らない人は少ないから、誰でも気軽に体験できる!
  • 何があたるかわからない楽しさ。ノーマルなノベルティグッズに加えて「アタリ」を用意しても面白い。回すときのドキドキ感を演出できそう!
  • カプセルには蛇腹折りのミニ冊子を入れておく。内容はフェンリルの実績紹介と求人案内。ガチャを回すとノベルティグッズと一緒に求人案内も自然と渡せる仕掛け!

ガチャガチャのカプセルにちょうど収まるサイズの缶バッジは、集めたくなるかわいさがあります。缶バッジのグラフィックは全部で9種類。缶バッジひとつにつき、絵文字がひとつ描かれていて、「Tシャツの絵文字」の缶バッジが当たれば好きなグラフィックのTシャツをプレゼントしました。

缶バッジとTシャツのデザインには、フェンリルのデザイナーとエンジニアがアイデアを出し合い考えた仕掛けがあります。それは、Tシャツの背中にプリントされた Swift のコードを Xcode で実行すると、表にプリントされている絵文字(缶バッジの絵文字も)がコンソールログに現れるというもの。

惜しくもTシャツがゲットできず缶バッジのみのプレゼントとなった参加者からは、「そのTシャツを売ってほしい!」と言われるほど、魅力的な企画で try! Swift を盛り上げることができました。

この企画を実施することで、当初掲げていた目的のうち、ひとつめは達成できたと思います。

  1. フェンリルの認知度を向上させて
  2. エンジニアの求人へとつなげる

ふたつめは、実は記事を書いている段階で成果につながったかハッキリしない部分です。ユニークなことをする会社だと覚えてもらって、転職活動のときにフェンリルを思い浮かべてもらえると嬉しいのですが……。


ブース全体をまるごと考えないとダメ!


記事の後半では、うまくいった点だけでなく、私たちのブースで至らなかった点も残しておきます。

企画の内容を考えることに集中しすぎた結果、ブースの機能や装飾に対して、いくつかの配慮が不足していました。

例えば、次のようなことです。実現できていれば、全体が総合的に考えられた魅力的なブースになったのに……と反省しています。

  • フラッグやロールアップバナーなど高さのあるアイテムがないため、遠目にどこの会社のブースか不明瞭に。テーブルクロスを用意していたものの、これだけではブース前に人が並んだときに隠れて会社名がわからなくなる
  • 自社プロダクトの POP をフォーマットで揃えて用意したい。A1 パネルでも大きすぎない。単純な訴求目的もあるし、ブースに展示物がない場合にスカスカ感を減らす効果が見込めそう
  • POP やポスターなどの掲出物を作るときは、一瞬しか見られないと思って要素を削ぎ落とした方がいい。try! Swift のように外国人の参加者が多いイベントなら、英語表記のみと割り切るのもひとつ

イベントに出展するブースは、企業にとって大事なコミュニケーションの場です。try! Swift のように大きなイベントは年に数回で、出展できる機会もそれほど多くはありません。

次からはブース全体まるごと。そして細部に至るまで気を配って作り、より良い印象を持ってもらいたいと思っています。


おわりに


あっという間に迎えた「try! Swift Tokyo 2018」の当日。

「ガチャガチャ」企画が参加者の皆さまに受け入れられるのか。最も大きな関心事でした。この企画が私たちの独りよがりで、誰も喜ばなかったらどうしよう……と心配していたからです。

しかし冒頭に書いた通り、評判は上々。特に外国人の参加者にとっては、ガチャガチャに物珍しさもあったのでしょう。300コ用意していたノベルティグッズは、昼過ぎにすべて配りきることができました。

実は一日目に配布しきったことで、二日目にブースですることがなくなってしまったことは、大きな反省点となるのですが……。

何にせよ、ようやく肩の力が抜け、会場をグルッと見てまわる余裕が生まれました。

現場は学びの宝庫でした。企画を考えているとき、様々な記事やツイートからイベントの雰囲気を掴んだつもりでした。でも、本物からは写真や文章ではわからないことが多く学べます。

その中のひとつに、パネルやロールアップバナーなどの使い方があります。これらのアイテムは似たようなものを使っているにも関わらず、そのデザインや組み合わせ、配置によって、くどくなってしまったり寂しくなってしまったり、受ける印象が変わってきます。各アイテムの高さと幅はもちろんのこと、奥行きまで含めた全体のボリューム感を身体感覚で掴んでおかないと、意図した通りのブースを再現することは難しいと感じました。

なので、イベント前に自社内でブースを組み立ててレビューすることが、とても大事になってきます。マズい部分に気づいて、改善する機会が生まれるからです。

私たちはぶっつけ本番で挑んでしまったが故に、配慮不足が見つかるたびにショックを受けていました。次のブース出展では、今回の出展を通じて得た学びを生かして、より良いブースをつくりたいと考えています。

どこかイベントでフェンリルのブースを見かけましたら、魅力的なものになっているか、ぜひ立ち寄ってチェックしてみてください!


参考書籍


最後に、ノベルティグッズの制作にあたって、参考にした書籍をまとめました。

私たちが配布した缶バッジとTシャツをはじめ、ノート、便せん、ジグソーパズルなど「紙もの」、法被、タオル、トートバッグなど「布もの」、リストバンド、扇子、タンブラーなど「小もの」、そして、ガム、せんべい、キャンディなど「食べもの」。様々なノベルティグッズが優れた事例とともに掲載されています。

また、印刷と加工にこだわったアイテムづくりに役立つ書籍も含めています。「紙もの」はスペシャル感を出したいとき、印刷と加工を工夫することでひと味違った仕上がりにできます。作るものによっては、DIY できることもあります。

どの書籍も、眺めているだけでアイデアが浮かび、ワクワクした気分になるものばかりです。

皆さまのブース企画に役立つ記述があれば、嬉しく思います。



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