こんにちは。FenrirFS 開発担当の福満です。
FenrirFS の自動同期モードプロファイルは同期対象のフォルダを一つしか指定できませんが、今日は Windows のジャンクション機能を使って拡張する方法をご紹介させていただきます。
*本日紹介するスクリプトは Windows Vista 以降で動作します。
ジャンクションとは
ジャンクションは、ショートカットに似た実フォルダへのリンクですが、ショートカットとは異なり、あたかもそれが実フォルダであるかのように扱うことが出来ます。
このジャンクション機能を使って、FenrirFS の自動同期プロファイルの同期先フォルダ内に別のフォルダへのジャンクションを作成すれば、1つの自動同期プロファイルで複数のフォルダを扱えるようになります。
ジャンクション作成用スクリプト
ジャンクションの作成は通常コマンドラインで行いますが、簡単に行えるようにスクリプトを作成しました。
下記は導入手順です。
1、上記 ZIP ファイルをダウンロードして解凍します。
2、ZIP ファイル内の「フォルダのジャンクションを作成.js」を SendTo フォルダに配置します。(スタートメニューの「ファイル名を指定して実行…」に、「shell:sendto」と入力すると簡単に開くことが出来ます)
送るメニューから簡単にジャンクションを作成
以下はスクリプトの使い方です。
1、エクスプローラ上で自動同期プロファイルに追加したいフォルダを右クリックし、「送る」メニュー内の「フォルダのジャンクションを作成.js」を選択します。
2、フォルダ選択ダイアログが表示されたら、1で選択したフォルダを管理対象に追加したい自動同期プロファイルの同期先フォルダを選択します。
(同期先フォルダの場所が分からなくなった場合は、目的のプロファイルを FenrirFS で開き、画面左上メニューの「自動同期先のフォルダを開く(U)…」からご確認ください。)
3、2で同期先にジャンクション追加した自動同期プロファイルを FenrirFS で開くと、同期され、ジャンクションのリンク先フォルダ内のファイルが追加されます。
4、ジャンクションを削除すると、FenrirFS の自動同期プロファイルからも削除されます。(上の図のエクスプローラ内のショートカット風アイコンがジャンクションです。)
また、ジャンクションを削除しても実フォルダは削除されないという点も、留意していただけたらと思います。
同期タイミングの制限事項
さて、自動同期プロファイルの同期先にフォルダのジャンクションを追加すると別の場所にあるフォルダをそのまま同期出来て便利なのですが、同期タイミングに制限事項があります。
自動同期プロファイルは通常下記のタイミングで同期されます。
1、起動時またはプロファイルを切り替えた時。
2、プロファイルを開いている間に、同期先フォルダ内のファイルの追加や変更を検知した時。
フォルダへのジャンクションはほぼ実フォルダと同じように扱えますが、残念ながら 2 の追加/変更は検知することが出来ず、プロファイルを開いている時のリアルタイムの同期は行うことが出来なくなっています。
ですので、ジャンクションのリンク先へ変更を反映するには、FenrirFS の再起動が必要となっています。
まとめ
今日ご紹介させていただいたスクリプトを使えば、自動同期プロファイルの管理対象を簡単に追加することができますので、是非お試しください。普通にジャンクションを作成する用途にも使えますので、活用していただけたら幸いです。
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