こんにちは!UI デザインの松野です。
突然ですが、みなさん、箱、捨てられますか?
たいてい何か買ったら箱に入っています。箱は、自分のものになったプロダクトと出会う最初の瞬間を演出するものです。
デザインを大切にするプロダクトはみんな、この瞬間も(むしろこの瞬間こそ)とても慎重にデザインされています。
そんなわけで、よくできた箱にはいちいち感心してしまい、何となく捨てられない箱がコレクションされていきます。ここでは、最近気になった箱をいくつかピックアップしてみましょう。
宝石か精密工具みたいな内装
近ごろ流行りの活動量計、Misfit Shine はアルミ削り出しの美しい小さな円盤です。このプロダクトの箱を開けてみます。
まずは外側を覆うスリーブを外します。
開ける行程を増やすと、もったいぶった感じが出せますね。
上面がぱかっと開きます。形に合わせてくり抜かれたくぼみに付属品が納まっている様は
宝石か精密工具を思わせます。ずらりと並んだ道具がガジェット好きの心も刺激します。
ふたの裏には簡単かつわかりやすいセットアップの仕方が書いてあります。
ちなみにこれは米国仕様。日本国内で販売しているものは、また別のやたらと凝ったパッケージに入っています。
2色のベルトを外側から覗かせる
鮮やかな文字盤が印象的な BERING の腕時計です。実はこれ、2色のベルトが入っていて、スライドして簡単に付け替えられるようになっています。箱もこの点をアピールするつくりになっています。
箱の裏と表に窓が開いていて、2色のベルトが覗くようになっています。
こちらからは本体と黒いベルトが…
ひっくり返すと赤いベルトが見えます。
このプロダクトのユニークな価値を表現しています。
ほかのものは目に入らない
新 iPhone への世間の関心が最高潮なこのごろですが、箱の話ならやはり iPhone 5 を出さないわけにはいきません。
Apple のプロダクトは、箱を開けたときにとにかくそのプロダクトだけが目に飛び込んでくるように設計されています。
すべすべした肌触りの美しい外箱。サイズもコンパクトです。
ふたを開けたら上面すれすれにブツが納まっています。
iPhone 5 以外のものは一切見せません。まずはこのご対面を堪能しろと言わんばかりです。
付属品は下にあります。内容物がぱっとわかるように
整然と納まっています。
新しい iPhone の最初の体験はどんな風にデザインされているでしょうか。今から楽しみですね!
さて、フェンリルのアプリは箱にこそ入ってはいませんが、やはり初めての体験には気を遣っています。
こちらは Sleipnir for Mac でほかのブラウザのデータを読み込む画面です。
美しい箱を開けるような体験を意識してデザインしています。
私がデザインしている Sleipnir for Mac も、ダウンロードからインストール、インポート、起動までの流れを時間をかけてつくり込んでいます。ぜひ体験してください。