こんにちは。フェンリル企画チームの林です。
Fenrir Advent Calendar 2016!3日目をお送りします。
さて、フェンリル社内でも注目を集めたアメリカ大統領選挙から1ヶ月。
私が注目したのはピーター・ティール氏です。
ペイパルマフィアで知られ、著名なエンジェル投資家でもある同氏は、周囲のシリコンバレー経営者と「逆バリ」のトランプ支持を表明。
結果として、政権移行チームに選ばれました。
政治論考はさておき、今日はこの「逆バリ」というキーワードから、企画のヒントになる「2016 年にグッときたコレ」をご紹介したいと思います。
「逆バリ」とは
「逆バリ」、別名「差別化」は、あらゆるビジネスにおいて不可欠なポイントです。
私が所属する企画チームでも、お客様のビジネスを盛り上げるため、「競合他社がやっていない面白いもの」を重要な観点にしています。
もちろん、単に「他社がやっていない」ことを探すことが目的ではなく、当たり前と思われている常識や思い込みを一度排してみる。
結果的に、それが潜在的なユーザーニーズを発掘するきっかけになりやすいのです。
江戸時代にもあったすごい「逆バリ」
私は分野を問わず年間 100 冊程度の本の虫ですが、先日出会った本の中で、現代にも通じる故人の偉大な「逆バリ」を発見しました。
その本のタイトルは『江戸を造った男』(伊東潤著/朝日新聞出版)。
河村瑞賢という江戸初期に活躍した政商を題材にした歴史小説です。
河村瑞賢銅像(酒田市日和山公園/出典: 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所HP )
河村瑞賢の「逆バリ」はすごい。例えば、
- 明暦の大火(当時江戸の大半を焼失)後、人々が食うや食わずやで必需品探しに回る中、” 街の再建に木材需要が高まる “と木材調達に木曾へひとっ走り
- 盂蘭盆の精霊流しで品川湾に流れるナスやキュウリ。誰も気にも止めないこれらを漬物にして大稼ぎ
- 大水で困窮する河内の治水事業の最中、大雨で氾濫する川を堤防で堰き止めるのではなく、敢えて被害の少ない地域に氾濫させて被害を最小限に
など、常人には思いもつかないことをするため、その時点では周りは気付けず、当然反対もされます。
彼から学べることは、「目先にとらわれず、先を見ること」。
そして、この視点は企画の真髄でもあり、たまたまその時点では「逆バリ」の形で現れているにすぎないのかもしれません。
そういえば、冒頭のピーター・ティールも、同じペイパルマフィアで稀代の起業家イーロン・マスクも、いつも突飛な(と周囲には見える)ことをやります。それは、大局観がなせる偉業なのでしょう。
私の「2016 年にグッときたコレ」は?
というわけで、本日は「逆バリ」をキーワードに Blog を執筆させていただきましたが、最後に、「逆バリ」で見事に立志伝中の人になった河村瑞賢の言葉から、私の「2016 年にグッときたコレ」を選びたいと思います。
商いとは人のしないことをし、人の望む物を望む形で供すること
前半部分は「オンリーワンの価値を産むこと」すなわち「逆バリ」そのものですが、後半はイマドキの言葉で言えば「UX」ではないでしょうか?
私もプランナーとしてこの河村瑞賢の言葉を座右の銘に、大局を見据えた筋の良い「逆バリ」を描き、ユーザーの皆様が思わず使いたくなるアプリ・ウェブを送り出していければと思います。
ちなみに、私自身の「逆バリ」エピソードは、健康管理法です。
この健康法、オリジナルは高名なテニスプレイヤー、ジョコビッチ選手の食事法にあります。
今はまだ、同僚からその効果を疑問視されていますが、最後に笑うのは自分だと信じ、ますます健康増進に励んでいきたいと思います!
− A sound mind in a sound body.
(健全な精神は健全な肉体(身体)に宿る)
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