こんにちは。アプリケーション共同開発部 伊藤です。
「Fenrir Advent Calendar 2016」17 日目ですね。僕が今年グッときたのは、GitHub Enterprise (以下 GHE) の新機能、Projects です。
ざっくり言いますと、いわゆるカンバンボードを扱える機能です。GHE というよりも、9 月の GitHub Universe 2016 で発表、同日 github.com にリリースされて、11 月には GHE でも使えるようになりました。普段我々エンジニアがタスク管理に使っている Issue や Pull Request (以下 PR) をボードの項目(カード)として含めることができるのが最大の特徴でしょう。
なれるまではちょっとややこしかったので、使い方をご紹介しようと思います。
Project の新規作成〜カードの追加
Projects が有効になっていると、リポジトリに Projects タブが増えます。新規作成のダイアログでは Project のタイトルと説明を入力することができます。
空のプロジェクトが表示されるので、まずは Add column で列を追加しましょう。自由に列を追加できます。
列の右上の+ボタンをクリックすると、カードを追加できます。Command+Enter でそのまま確定できるので、どんどん新しいカードを作っていくことができます。
esc キーを押すと、入力欄が消えます。
カードは任意のタイミングで Issue に変換できます。実際に作業をする前に Issue にしたりするとよいでしょう。項目右上の矢印ボタンをクリックして、Convert to issue です。
Issue になると、このような表示になります。Issue や PR にすることで、ラベルや担当者も表示されます。
では、すでにある Issue や PR はどうでしょうか。僕はこれなかなか気がつかなかったのですが、画面右上に Add cards ボタンがあるので、これをクリックするとすでにある Issue や PR を検索して追加することができます。
カードができれば、あとはドラッグアンドドロップで並べ替えたり、列を移動させたりということが簡単にできます。
Projects の小技
Projects は現状、GHE の他の機能とはあまり統合しきれていない感じもありますが、その分シンプルなので色々な使い方ができます。ちょっとした小技をご紹介したいと思います。
—– ここまでやる —–
たとえば、機能毎に担当者をわけて作業しているとき、毎日「きょうはここまでやりましょうか」という優先付けをする場面があります。機能毎に列を作っていると、横にめっちゃ長くなってしまう…。そこで、「—– ここまでやる —–」という線を書いたカードを入れてみました。こうすることで列は機能+Done の列だけで対応することができました。
プライベートリポジトリで個人タスク管理
僕は以前から「きょうやる」「ちかぢかやる」「そのうちやる」「お願いしてる」「終わった」という分類の物理的なボードを使っていましたが、立場の変化から会議や外出で席にいないことも多くなり、物理的なボードの扱いが難しくなってきていました。
その折、Projects が入ったので、GHE の自分のアカウントにプライベートリポジトリを作って、その中にタスクボードを移行することができました。(元々、自分のタスクを GHE のリポジトリで管理するのは別の人のアイデアなのですが、少し自分風にアレンジしました)
読めばわかるレベルであればカードのまま扱いますし、詳しい内容を書いておく必要があれば Issue に変換して内容を書いています。
おわりに
もちろんこの手のサービスは Trello などいろいろあるのですが、エンジニアが普段から使っている GHE と非常に近い位置にあり、Issue や PR をそのまま扱えますので、エンジニアの中で共有しやすく、情報の一括管理という面でも非常に良いアップデートでした。
GitHub や GHE で開発されているみなさまは、一度試してみてはいかがでしょうか。
また、普段 GHE を運用してくれている社内の管理者の方にこの場を借りてお礼を言いたいと思います。いつもありがとうございます。(画像は GHE のメンテナンス中に表示される画面です。かわいくてお気に入りです。)