こんにちは。FenrirFS 開発担当の福満です。
先週公開した FenrirFS 2.0 RC 版、お試しいただけましたでしょうか。
今日は、この FenrirFS 2.0 RC 版に搭載されている、プレビュー表示機能の仕組みとカスタマイズ方法を少しだけご紹介させていただきます。
(この記事の内容は主に Windows Vista 以降の環境向けとなっておりますので、予めご了承ください。)
●動画 / 音楽 プレビュー表示のカスタマイズ
FenrirFS のプレビュー画面は基本的に Windows 標準のプレビューハンドラを使用しています。ですので、プレビュー表示に対応するエクスプローラ拡張などをインストールすると、自動的に FenrirFS でもプレビュー可能なファイルの種類が増えたりします。
但し少しだけ例外があって、Windows 標準の動画 / 音楽ファイル用のプレビューハンドラはボリューム変更用のUI がないため、動画 / 音楽ファイルをプレビュー表示する際は、Windows Media Player の ActiveX コントロールを使用して独自に作成したものを使用しています。
さて、この FenrirFS 専用のプレビューハンドラは、ボリューム変更の UI はありますが、標準のプレビューハンドラではアルバムアートが表示される場合でも、アルバムアートが表示されません。
そこで今日は、動画 / 音楽ファイルのプレビュー表示でエクスプローラ標準のものを使用するようにカスタマイズする方法をご紹介させていただきます。
カスタマイズしたいプロファイルのフォルダ(ex. C:Users<ユーザー名>FenrirFS Storage個人用.profile)をエクスプローラで開き、そこに exthandler.ini という名前のファイルを(なければ)作成します。
そこに例えば下記のような記述を追加します。その後 FenrirFS を再起動すると、.wmv または .mp3 のファイルをプレビュー表示する時に、Windows 標準のものが使用されるようになります。(Windows Vista 以降のみ)
[{31C9DD68-01C2-4C4A-979B-B89C3A3A934A}] .wmv={031EE060-67BC-460d-8847-E4A7C5E45A27} .mp3={031EE060-67BC-460d-8847-E4A7C5E45A27}
{031EE060-67BC-460d-8847-E4A7C5E45A27} という記述は Windows 標準の動画 / 音楽ファイル用のプレビューハンドラの クラス ID(レジストリに登録される COM オブジェクトの ID) です。このセクションでファイルの種類と使用するプレビューハンドラの対応を指定しています。
また、IPreviewHandler を実装した COM オブジェクトを作成してレジストリに登録し、上記のファイルに記述して自分独自のカスタマイズを行うことも技術的には可能となっています。
・ IPreviewHandler(MSDN)
●画像プレビューについて
FenrirFS 2.0 RC版の画像プレビューは Windows Vista 以降では WIC(Windows Imaging Component)を使用して画像を表示しています。ですので、WIC 関連の機能アップを行うと、自動的に FenrirFS の画像プレビュー機能も強化されます。
つい先日、Microsoft からカメラコーデックパックが公開されました。この、カメラコーデックパックをインストールすると、WIC に対応しているソフトウェアでカメラデバイス固有の RAW 画像を表示出来るようになります。FenrirFS も WIC に対応しているので、インストール後、特別な設定なしに様々なカメラデバイス固有の形式のファイルをプレビュー表示することが出来るようになります。
対応カメラの一覧やシステム要件については、下記のダウンロードページに掲載されております。興味のある方は是非一度ご覧ください。
ダウンロード詳細 Microsoft カメラ コーデック パック (16.0.0652.0621)
http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?FamilyID=a0ac689f-9bad-46be-ae8d-550cb9ba5430
本日は以上です。
今後もフェンリルと FenrirFS をよろしくお願いいたします。