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聖なる夜のゲーム理論

Fenrir Advent Calendar 2014

こんにちはこんにちは! エンジニア川端です。
Fenrir Advent Calendar 2014」の 11 日めです。

テーマは「2014年にグッときたコレ!」ですね。色んなことにグッとくるけどすぐ飽きるアレな性格なので、グッときたアレを選ぶのに難儀しましたが、他の方とネタかぶりしなさそうな「ゲーム理論」についてお届けします。

「ゲーム理論」とは?

今年初めてグッときたくらいなので、私も理解があやしいです。そんな時は Wikipedia

ゲーム理論(ゲームりろん、英: Game theory)は戦略的意思決定に関する理論であり、より一般的には「合理的な意思決定者間の紛争と協力の数理モデル」を研究する応用数学の一分野である。

なるほど、わからん。

「ポーカーにおけるブラフの効果」を数学的に説明できたりするらしいですが、なんか難しいですね。もっと簡単な例だと……

  • ケーキを 2 人で平等に分けるには「A さんがカットして B さんが先に選ぶ」
  • 囚人のジレンマ

など有名ですが、 今日は、クリスマスっぽく、オーヘンリーの「賢者の贈り物」を題材に説明したいと思います。

プレゼントをもらう喜び

まずは、単純なプレゼントの例で、ゲーム理論のサワリを知って頂きましょう。
プレゼントもらうと嬉しいですね。ゲーム理論では、この嬉しさを数値で表して色々考えます。

まず、コスト。プレゼントを買うのにお金がかかるとすると、買った側はその時点ではマイナスなので、これを「-1」とします。受け取る側は、プレゼントもらって嬉しいのでプラスですね。喜んでもらわないと甲斐がないので、かかったコスト以上に喜んでもらえると仮定して、喜びは「2」としましょう。

A さんと B さんがいるとすると、プレゼント交換しないと費用もかからないけど喜びもないので、「 0 」になります。同様に他のケースも計算すると

プレゼント交換しない場合…… 0
あげたけどもらえなかった場合 … 費用だけかかるので -1
あげなかったけどもらった場合 … 喜びだけがあるので 2
プレゼント交換した場合 … 費用がかかったけど喜びもあるので、2 – 1 = 1

表にすると下のようになります (利得表といいます)。

プレゼント もらう もらわない
する 1 -1
しない 2 0

この表から、A が自分の立場だけで考えると、
B がプレゼントをくれる場合 (表の左側)、自分がしない方が数字が大きい (左下)
→B がプレゼントをくれない場合 (表の右側)、自分がしない方が数字が大きい (右下)
→よって、B がプレゼントをくれる/くれないに関わらず、プレゼントをしない方が自分にとって喜びが大きい

ということになります …… あれ?
理屈で考えた結果、なんだか舌打ちされそうな状況ですね。せっかくのクリスマスなのに、とても寂しい。

B さんの立場から考えても同様になりますね。二人の数字を並べたものが下表です。左の数字が A、右が B です。

A \ B する しない
する 1 : 1 -1 : 2
しない 2 : -1 0 : 0

二人の数字を並べてみると数字の上でも「0 : 0」よりも「1 : 1」の方が明らかに二人とも幸せですね。なぜこんなことになってしまうんでしょう?

ジレンマ

これは、冒頭であげた「囚人のジレンマ」を、もう少し身近な例にしたものです。
「自分の利益を最大限にしようとしているのに、結果として最良の結果になっていない状況」や「最良の結果がわかっていても、自分の利益を最大限にしようとした結果、最良の結果にたどりつけない状況」を指します。

「囚人のジレンマ」は

  • このイベントが n 回発生するとどうなるのか
  • その回数を囚人たちは知っているのか
  • 2 人じゃなくて 3 人だとどうなるのか。n 人だとどうなるのか
  • そもそも自白したら組織に消されるんじゃね?

等、色々な研究がされているようです。

プレゼントする喜び

「囚人のジレンマ」は識者にまかせて、ここでは「プレゼントのジレンマ」を解消してみたいと思います。先ほどと考え方を逆にしてみましょう。
先ほどは、プレゼントを贈るコストを -1、もらう喜びを 2 としました。
今度は、プレゼントを贈ると喜んでくれるので 2 、もらった時は相手のコストに対して申し訳なく思うので -1 とします。そうすると、

プレゼント交換しない場合…… 0
あげたけどもらえなかった場合 … 嬉しいだけで申し訳なさがないので 2
あげなかったけどもらった場合 … 申し訳なさだけがあり、-1
プレゼント交換した場合 … 贈る喜びと受け取る申し訳なさで、2 – 1 = 1

A \ B する しない
する 1 : 1 2 : -1
しない -1 : 2 0 : 0

相手からプレゼントをもらう/もらわないに関わらず、自分はプレゼントをする方が数字が大きくなります。
このケースでは左上の「1 : 1」よりも双方が幸せになるパターンはありません。

先の例が、自分のことだけを考える「利己的」、後の例が「利他的」という言い方もできますが、相手にプレゼントを贈ることが自分自身の喜びかもしれません。
条件が変わると結果も変わってきます。「合理的」「論理的」といっても色々だなぁということで、「ゲーム理論」とは関係ないことに感心したりしたのでした。

賢者の贈り物

習いたてのことをダラダラと書いてみましたが、いかがでしょう? 「ゲーム理論」について多少なりとも伝わったでしょうか?

次に「賢者の贈り物」のケースを考察するつもりだったのですが、長くなりましたし、なんだか野暮な気もするので、興味のある方は考察してみてくださいませ。

それよりなにより、本当に一番グッときたものは「ロケット鉛筆」だったんですけどね。
rocket_pencil

最後に、私が最初に読んだゲーム理論の本と、ロケット鉛筆へのリンクを。よろしければどうぞ。

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