こんにちは! デザイン部の チェルシー (Chelsey) です。今回は Lean UX という UX デザイン手法についてご紹介します。
Lean UX と Agile UX もはや新しくはないのですが、特に中〜大規模の企業には、この手法はあまり浸透していないように感じます。
ぜひ、この手法を学んで、新しい解決方法や、開発にいかしてもらいたいと思います。
この内容の説明に、下記3つのサイトを引用します。
– Lean UX vs. Agile UX – is there a difference?
– Lean UX is not just for lean startups
– Lean UX: Getting out of the deliverables business
良ければ是非原文も読んでみてください。
Lean UX Vs. Agile UX
UX の世界の中には多くの用語が存在します:
IxD (Interaction Design), IA, UCD, CX, Lean UX, Agile UX, emotional design etc.
確かに、この用語たちには様々な違いがありますが、往々にして、ただの buzzword で、誤解を招く可能性も高いです。
Lean UX という手法が編み出される前に、Agile UX(Agile というプロジェクト管理手法)が既にあり、今では Lean UX と Agile UX は同じものだと思っている人がいますが、実は、違う手法となります。
2つの手法をわかりやすくまとめた図がこちらです。
Lean UX とは、いかに効率的に生き生きと力強く立ち上げを行っていくか、その手法とその実践的な活用法について述べられています。
(build – measure – learn: 作る -> 測る -> 学ぶ)という一連の学習ループを繰り返し行うことで、製品開発とビジネス構築を共に行なっていきます。
Agile UX は、Agile Software Methodology に UX というデザイン手法を組み込んだものとなります。
Agile UX の究極の目的は、いかに開発者とデザイナーが一緒に Agile という製品開発手法に取り組んでいくか、ということになります。ソフトウェアの開発において、特に Agile 方式は人気があります。そのため、Lean UX に取り組んでいるチームも、たまにはソフトウェア開発を連携させていく過程で、Agile 方式を使っているようです。
これまで、UX デザインは成果物を対象にされてきました。
成果物とは、ワイヤーフレーム、サイトマップ、フロー図、コンテンツインベントリ、タクソノミ、モックアップ、そしてさらに「指示書」がまさにこれにあたります。
UX デザイナーは、最終的な「 experience 」をデザインや開発するのではなく、ドキュメントの品質について最も詳しいドキュメントの専門家になりました。Lean UX は、成果物については重きを置かず、設計された実際の経験に重点を置いて、仕事の本質をより早く軽くする手法です。
伝統的な資料を捨てるか、または、必要不可欠な情報だけを提供することになります。User Experience、実現可能性、範囲、一般的な設計方向の話はデザインプロセスの中では、早い段階で議論の対象になります。目指すべきデザインに向かって、
1ピクセルにこだわる前に、ラフなデザインを作って、チームで相談します。
そうすることで、チームのメンバーは、目指す方向性を意識しながら、より早くどう目指すか計画的に進めて行けるようになります。
しかしながら、最終的な Lean UX の一番大事なポイントは「ビジネスと開発共にデザインする」です。
どうすれば、中〜大規模の企業のチームが、このLean UX 手法を取り入れて行けるのか、次にもう少し詳しく説明します。
中規模や大企業での Lean UX 実施
中〜大規模の企業で Lean UX を取り入れるには、まず、チームの足場から固めなければいけません。新しい手法で取り組もうとすることをきちんと決めなければいけません。チームで新しいことに取り組もうと意識すると、これまで話題に上がって来なかったことも議論されるようになるかもしれません。
これまで UI 設計プロセスに参加して来なかったメンバーも、チーム全体から歓迎されるように感じ、さらに積極的に参加しやすくなります。
顧客の強い要望だけでなく、社内からの新鮮な幅広い意見(開発者、プロデューサー、専門家)を生かし、デザインの方向性と意思決定ができるようになります。
Lean UX を取り入れたチームは、早期の設計ソリューションがいかに大切か、証明できるでしょう。デザイナーは、中〜大規模組織の中で、常に新しいことにチャレンジしていく意識が必要です。まず、最初に、チーム内部から、設計への意識を持ってもらうことです。
多くの閉じられた開発環境でも、クライアントと直接話をするような立場の可能性があります。
実際の作業に携わらない場合でも、提案された解決策についてチームで議論することで、よりアイデアを出して提案ブラッシュアップさせることができます。この設計は実現可能かどうか、顧客のニーズに合っているかどうか、議論した結果、クリアになると、その効果を得るための投資は、比較的少なくて済むはずです。
Lean UX の試ししたいなら、まずは、リスクの低いプロジェクトから Lean UX を試してみると、組織の既存の方法論の問題点を感じることができると思います。そして、プロジェクトチームと、その新しいアプローチ方法に与える失敗が、最小限に食い止められるようなアイデアとなることに気がつくはずです。
Lean UX をぜひ一度試してみてください。
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