こんにちは。ウェブ共同開発部の木村です。
AWS re:Invent 2017 が開催されたラスベガスから帰国して約1週間が経ちました。
海外から帰ってくる度に毎日味噌汁が飲める幸せを噛み締めています。私自身 re:Invent への参加は初めてでしたが、未だ興奮覚めやらぬ中イベントを振り返ってみたいと思います。
とにかく規模が大きい
re:Invent 2017 にには世界中から 43,000 人を超える参加者が集結しました。WWDC 2017 には 5,300 人、Google I/O には 7,000 人の参加者だったことを考えると、企業単体のイベントとしては規模が大きいことがわかります。
また、開催されたラスベガス自体も何千室とあるホテルが軒を連ねる中、そのうち6つのホテルを会場としてイベントが開催されました。ホテル間の移動と一言で言っても、一番遠いホテル同士だと徒歩で1時間近くかかります。ホテル間を繋ぐシャトルバスもひっきりなしに運行されてはいましたが、それでも何十分待ちの行列ができるほど。
KEYNOTE 会場や食事の会場も先が見えない程広く、用意された椅子の数や誘導するスタッフの人数等どれをとっても、日本国内のイベントではなかなかないほどのスケールを味わうことができました。
もちろん各セッションや KEYNOTE でもその規模にふさわしいスピード・ボリュームで新サービス・新機能が発表され、その度に会場では拍手や歓声が巻き起こっていました。
ちなみに Amazon Echo もスケールアウトして巨大化していました。
たくさんのセッションやアクティビティ
2,000 近くものセッション・ワークショップを5日間 × 6会場で発表するため、連日早朝から深夜までイベントは続きます。基調講演である KEYNOTE も本イベントでは1日間に収まらず3日間・4回に分けて開催されました。
2日目朝の「Global Partner Summit」
2日目夜の「TUESDAY NIGHT LIVE with Peter Desantis」
3日目朝の「KEYNOTE(by Andy Jassy)」
4日目朝の「KEYNOTE(by Werner Vogels)」
ここでは書ききれない程多くの新サービス・新機能が発表され、KEYNOTE 自体も予定の時間を大幅にオーバーするほど内容が盛りだくさんで、後からアップデートを追いかけるのが大変なくらいのボリュームだったように思います。
各基調講演の前には DJ が会場を盛り上げていたり、LIVE があったりと、常に爆音とウーファーの振動で IT 関係のイベントであることを忘れるような演出ばかりでした。
Tatonka Challenge と呼ばれる AWS 伝統のバッファローウィングの大食い大会があったり、早朝にちょっとしたマラソン大会が開催されたり、re:Play パーティでは海外で有名な DJ の LIVE があったりとこれまた書ききれないくらい技術に関わらないイベントも沢山で学ぶだけではない楽しさがありました。
エンジニアだけのイベントではない
技術系のイベントということで、国内/海外勢ともにエンジニアが大半を締めているのはもちろんでしたが、意外にも広報や営業を担当されている方達と接点を持つことが多いイベントでした。
話を聞いてみると今後どのように AWS を活用・提案していけるかを模索しに来ているという方が多く、やはり興味の先端は機械学習 / Alexa (音声インタフェース)の分野に向けられていることが多いのが印象的でした。
ここからも機械学習 / Alexa (音声インタフェース)の注目度の高さや、AWS に対して寄せられている期待や関心の高さを感じ取ることができました。
気になった新サービス
今年も多種多様な新サービス・新機能が発表され、まとめきれないほどのボリュームがありました。その中でも私が「おっ!」と思ったサービスをいくつか挙げてみたいと思います。
S3 SELECT
S3 SELECT を用いることで、アプリケーションは S3 に格納されたオブジェクト(JSON や CSV)から SQL を用いて必要な部分だけを取り出すことが出来るようになります。
これまで、オブジェクトを取得してから抽出処理をかける必要がありましたが、S3 SELECT を使うと 4 倍近い処理速度向上が見込めます。Amazon Athena を用いることで同様の処理はできていましたが、専用のテーブルを作成する手間がない分、手軽さ S3 SELECT に軍配が上がるのではないでしょうか。
最近 Lambda や S3 を組み合わせてサーバレス構成でアプリケーションを構築することが多くなってきたため、既存の構成のままで組み込めるサービスの登場は嬉しいですね。
API Gateway の Canary リリース対応
こちらも最近インフラ構成の中に API Gateway を組み込むことが多くなってきたため、非常に助かる対応でした。 リリースの際に、影響範囲を最小限に抑えながら徐々に新しい API に切り替えていくことが出来るようになります。これまた手軽に A/B テストを実施できるようになるのは嬉しいですね。
もちろん CloudWatch Logs 上でログ集計が出来るのはこれまで通りですが、A/B それぞれのログを確認できるため、新しい API に異常があった場合でもすぐに気付いて対応することができます。
影響範囲を抑えるだけでなく、分析や効果測定をしながらリリースが出来るようになるので、これまで以上に API Gateway の使い勝手が向上しそうです。
機械学習・音声インターフェース周り
現状の業務では、まだあまり関わりがありませんが、 DeepLens や Alexa についても個人的にはとても興味があります。Amazon Echo 日本語版も早々に入手し、Alexa Skill で何かできないかと手を動かす毎日ですが、現地で関連するセッションを聞き、実際に体験することも出来たため、日本に帰ってきてからも追いかけていきたいと思います!
最後に
今回は初めての re:Invent 参戦でしたが、とにかく規模が大きく、会場間の移動に想像以上に時間がかかったり、見たいセッションの予約がいっぱいで入れなかったりとイベントの全てを体験するには時間が足りないくらいでした。
もしまた来年行ける機会があるのであれば、セッションや Expo だけではなく、ハッカソンやワークショップといった体験型のイベントにも是非足を運んでみたいと思います。そのために、さらに AWS に関するスキル(と英語力)を身に着けて1年間を過ごします!
AWS がどれだけ大きな規模で、どれだけ多くのユーザに使われているものなのかを改めて肌で感じることができたイベントになりました。それは参加前には想像もしていなかったものであり、行ってよかった!と心から思えています。
来年のイベントがどんな規模になるのかまだ想像できませんが、AWS の成長と同じくらいイベントも毎年成長を続けています。日本では感じることのできないスケールの大きさや空気感を肌で感じてみたい方は、来年是非参加してみてはいかがでしょうか。
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